日々のマネジメントを振り返る 6 (GettingThings Doneとは? -1-)

前回の記事から、時間が経ってしまったのは、今回のネタである「週次レビュー」の話を書くには、Getting Things Done(以下、GTD)の説明を書くことが避けて通れないからです。

GTDは非常にシンプルな考え方を使って、あらゆるタスクを管理するという素晴らしいものですが、一方でそれを使いこなせるようになるには、数年かかるという手強いしろものでもあります。
フランクリン・プランナーも使いこなせているなぁ…とある程度思えるようになるのに、数年かかりましたが、GTDのほうはさらに時間がかかる気がします。

そんなGTDをネタに書くなんて…と、腰が引けている間に時間が経ってしまったという次第です。

しかし、GTDはすべてができなくても、一部を使うだけでもかなり生産性も上がりますし、コーチングでも顧問先でもよく聞かれますので、以前から書かなくては…と思っていましたので、重たい腰を上げて書きはじめることにしました。

【GTDとはどのような効果をもたらすのか?】

GTDがうまく周りだすと、何をする場合でも、「これが今やるべきことだ」という確信を持つことができます。
この確信により、「他にもっと優先してやるべきことがるのではないか?」というような他のタスクを気にしながらの作業をしなくなり、その結果、集中力が高まるため、達成できることが多くなります。

さらに、通常、頭の中をぐるぐると回っている「やるべきこと」「やらなければならないこと」「やりたいこと」などがきちんと整理されるため、心からリラックスすることができ、さらにはタスクに追い回される感がなくなるため、気力も高まります。

GTDのテクニックは、ビジネスの社会に身を置く人だけでなく、家事、育児に携わる人、また学生にも非常にも役立つものです。

【頭の中をいろいろなものがぐるぐる回っているのはなぜ?】

・望んでいる結果がはっきりしていない。
・次にとるべき物理的/具体的な行動が決まっていない。
・望んでいる結果を思い出させる仕組みをもっていない。
・次にやるべき行動を適切なタイミングで思い出させる仕組みをもっていない

頭の中に気になることがぐるぐる回っていると、いつまでたっても気持は落ち着かず、常に時間やタスクに追われている気分になりがちです。
頭の中にぐるぐる回っているものを止めるために、自分が心底望んでいるものととるべき行動を明らかにし、そしてそれを忘れない仕組みがあれば、あなたは常に安心していられるでしょう。

GTDはこれを実現するためのものなのです。

ここまで読んでコーチングを受けている方は、気が付かれたかもしれませんが、コーチングとGTDは非常に似た効果をあげます。

GTDよりコーチングが丁寧なのは、望んでいる結果を明確にするプロセスにコーチがついていることで、じっくり様々な視点から考えることができること、一人では行動への意欲が出し切れないときに叱咤激励したり、その人により適切なやり方をコーチがアドバイスしてくれること、実際に起こした行動や達成した物事について、一緒に喜びあったり、改善策をともに考えたりすることで、一人でやるよりずっとモチベーションが高く維持されるため、成果が表れるのがさらに早いことです。

とは言え、「いきなりコーチングを受けるのは、まだ早い気がする」「まずは自分でやってみたい」「コーチングを一通り受けて、自分を知り、自分をうまく取り扱う方法は理解できたが、これをコーチング契約終了後どのように維持するか?」という方に非常にオススメできるのが、このGTDでもあります。

よく聞かれるご質問に、
「To-Doリストやタスクリストは、既にやっています。それじゃぁだめですか?」

それでうまくいっていれば、もちろん問題ないと思いますが、リストはあるけれど、どうもリストの中に書いてある仕事やタスクが終わらないという方が実際にはかなり多いです。

リストの一番大きな問題点は、具体的なアクションが書かれていないことです。

例えば、営業部長であれば、「来年度の売上予算を決める/xx月xx日締め切り」というようなことを書かれていますが、これだとなかなか実際には具体的な行動にうつせない。
なぜなら、このタスクを完成させるにはすごい数の行動が必要だからです。

ざっと考えても
・昨年度の予算はそもそもいくらだったのか?
・今年度は実際にいくら達成したのか、着地見込みはどのぐらいか?
・今後の市場環境はどう見込めるか?
・顧客へのヒアリングを誰にいつどのようにどうさせるか?

なんてことがパッと思い浮かびます。
こうなると、「げ−っ、面倒くさい…」となり、大体の場合ギリギリまで着手しません。そうなると、ギリギリまでの間に、「あー、あれマズイなぁ、早くやらないとなぁ」というのが頭に中にぐるぐる回って、気分は落ち着かず、心の安心から遠のく一方です。

GTDはこの場合のいくつかのやり方がありますが、基本的にはまず次のアクションを決めます。
ここで言うと、「昨年度の予算はそもそもいくらだったのかの資料をPCから探す」です。

これなら、すぐに着手する気になれますね。このようにすぐ着手するようになる気を起こさせるのもGTDの一つのメリットです。To-Doリストやタスクリストだとここまでやっている方は少ないのではないでしょうか?

この他にも、予算作成を「プロジェクト」として、行動をいくつかに分けてやるというのもあります。

でも、そういう詳しい話は追い追いとしていきましょう。

 

問題は「時間不足」ではない。本当の問題は、やるべきことの真の意味を理解していないため、次にとるべき行動がわかっていないことにある。

・それを「やり終えた」とはどういう状態か(結果)
・それを「やっている」とはどういう状態か(行動)

「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」より

 

【GTDの5つのステップ】
1. 気になるすべてのことを「把握する」。

2. それぞれが何を意味するか。どのような対応をすべきかを「見極める」。

3. (2)のステップによって明らかになった内容を「整理する」。

4. 行動の選択肢を「更新する」。

5. 何をするべきかを「選択する」。

GTDはとても「シンプル」だと冒頭に書きましたが、実際そのやり方は5つのステップにまとめられており、それぞれのステップは決して難しいものではありません。

通常、私たちは自然にこのようなステップを踏んでいます。

例えば、「デートをする」というようなケース、通常は相手のスケジュールをまず確認します(把握する)、
そして、相手の好みと自分の好みをまず考え、いくつかの案が浮かびますが、実現可能なものを選びます(見極める)、
そこから、では具体的に何時にどこで待ち合わせて、食事はどうするか?などの詳細なプランニングに入ります(整理する)、
そしてさらには当日のお天気などを配慮し、必要に応じて軌道修正をかけます(更新する)、
当日を迎え、デートが実施(?)されます(選択する)

ただし、それぞれのステップに対して、それほど真摯に行われておらず、このステップを踏んでいても、あまり生産性は上がっていません(ここで言うと、それぞれがテキトーなので、2人が最高に楽しめるデートになることはそうそうないことでしょう)

このようなステップを1つ1つ高いレベルでこなしていくことで、GTDは日々の生産性を高めます。

それでは、次回より各ステップを詳細に見ていきましょう。

【これまでの関連記事】

日々のマネジメントを振り返る(ミッション・ステートメント編)
日々のマネジメントを振り返る 2(仕事とPrivateの一元管理)
日々のマネジメントを振り返る 3(メモの一元管理)
日々のマネジメントを振り返る 4(仕事の記録をどう残すか?)
日々のマネジメントを振り返る 5(日々の記録すべき事柄)

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