日々のマネジメントを振り返る 7 (GettingThings Doneとは? -2- )

この記事は、「日々のマネジメントを振り返る 6 (GettingThings Doneとは? -1-)」の続編です。

GTD ステップ1 気になるすべてのことを「把握する」。

ステップ1は、気になるすべてのことを書き出すという非常にシンプルなものです。
もしかすると、みなさんも仕事の中で同じようなことをすでにやっている方も多いでしょう。

GTDの発想が通常のリストの書き出しよりもずっとパワフルなのは、この収集の範囲が非常に広い点です。

例えば、今の私には各顧問先で行っているプロジェクトのマネジメントや人材育成のタスクがあっという間に思い浮かべられます。
コーチングの仕事に関するタスクもたくさんあります。
このブログの手直しやコンテンツとして書きたいものなどだけで、20ぐらいのタスクが出てきます。
これらをどんどん書き出していきます。
紙に手書きをするのでもかまいませんし、Evernoteなどに書き出す方も多いです。
私自身はここ数年は「Doit.im」というアプリを使用しており、その中の収集箱に書き出しています。(このアプリについては、また別途書きます)

職場でのタスクというと、目の前の締切がはっきりしているものが浮かびがちですが、それ以外に、締切は特にないというタイプのタスクもたくさんあります。
例えば、参考になりそうで前々から読もうと思っていた雑誌、本、資料などがあれば、それも書き出します。
部下や同僚とのコミュニケーションなども締切がないタイプのタスクに入りそうです。
PowerPointやExcelのスキルをもう少しあげておきたいと思えば、それも書きます。
具体的に期限はないけれど、いつかやろうと思っていることをできるだけたくさん書き出してください。
ここでは、「でも、時間がないし‥」「お金ないし‥」というような判断は不要です。ただひたすら思いついたものを書いていきます。

Point1:
すべての「やるべきこと」「やりたいこと」「やったほうがいいこと」など頭に浮かんだものすべてを書き出す。

書き出したものの中には、机の中の整理、PCの整理、いらない書類をシュレッダーにかける、名刺をスキャナで名刺管理アプリに取り込むなんていうのもあるかもしれません。
ひょっとするとすぐ横に落ちているゴミを拾って捨てる、机の上にある飲み干したカップを洗うなんていうのもありそうです。

そんな中で、今すぐやってしまって2分以内に終わると判断できるもの。例えば、机の上の書類をファイリングする、処分する。上司の来週のスケジュールをスケジュールソフトで確認する‥そういったものが出てきたら、その場で片付けてください。

Point2:
2分以内で片付くものは、その場で片付ける。

さて、職場のリストはできましたか?
おそらくこれだけでも、相当の数の項目が出てきたと思います。
それでは、次に自宅へ目をむけてみましょう。
自宅の中でやらなくてはならないこと、やるべきこと、やりたいこと、やってみたいこと…これらをすべて書き出します。
この時、一部屋一部屋を思い浮かべるのがやりやすいです。
そうすると見過ごしていたものが出てきます。
カーテンの洗濯をする、食器棚を整理する、電池が切れている電化製品の電池交換をする…などなど。

自宅が終わったら、家族を思い浮かべてみましょう。
家族と約束したことや、やろうと思っていたことでまだ果たしていないことはありませんか?
北海道旅行を約束したのに実現していないとか、両親のところにしばらく顔を出していないとか、そういったことも書き出します。

同じように友人や知人にも広げていきましょう。

また、仕事でも人間関係でもなく、あなた自身で始めたいと思っていたことなどはありませんか?
アフリカに旅行したい、水泳を始めたい、ペットのいる暮らしがしたい、貯金を始める‥、クローゼット整理するなんでもかいませんません。
思いついたものはみんな書き出してしまいましょう。

Point3:
タスクを書き出す範囲は広く、あなた自身もあなたの周辺も全部。そして、思いついたことは何でも書く。

大事なことは、頭で覚えようとしないことです。
GTDの提唱者であるデビット・アレン氏は「頭は情報を保管する場所ではない。頭は物事を考える場所である」と言っています。

このGTDのステップ1「把握する」だけでもかなりストレスが減ることが実感できるたのではないでしょうか?

私の場合は、大げさに聞こえるかもしれませんが「恐怖」がなくなりました。
何か大事なことを忘れているのではないか?
という「恐怖」を常に抱えているような気がしていたのです。
自分ではそんな恐怖や不安を抱えていることすら自覚していませんでした。

ご紹介した2分間以内でできるものはやるという癖がついたのがよかった…とおっしゃる方もいます。
そう、これも非常に強力です。

実はGTDの公式ステップでは、2分以内に終わるものを片付けるのは、次のステップ2の「処理する(見極め)」に含まれています。
しかし、私が実際にクライアントさんのオフィスでGTDのやり方をお手伝いしてみると、どうもこれはステップ1でやってしまうほうが皆さん楽しいようです。
目の前からどんどんタスクが消えていくのも気持ちがいいですし、2分で終わるものをリストに書くという面倒がなくなります。
そのためこちらの記事には、「2分以内に終わるものをその場で片付ける」を含めておきました。

ステップ1だけでも、これだけパワフルなGTDをぜひ実際に試して、実感されてみてください。
次はステップ2と私が使っている「Doit.im」を合わせてご紹介していこうと思っています。

「日々のマネジメントを振り返る」はこちらのページからまとめて読むことができます。

おまけ。
2016年デビット・アレン氏来日セミナーの際に、一緒に写真をとらせていただきました。

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