女性と管理職(選手からの脱出)

コーチングをしていて、男性と女性でずいぶんと仕事における考え方に性差があるなと思うことがある。仕事の上で、自分は男性脳だと思っているが、そんな自分の仕事の仕方を振り返っても、なるほど女性特有の発想が時に確かに見られることがある。
そんな中で最近とくに気になるが、女性が初めて部下を持った時のマネジメントの考え方だ。

女性は自分が昇進してマネージャーになっても、昇進前に持っていた自分の仕事が手放せず、結果として自分のキャパシティの限界に達し、燃え尽きてしまうことが多い。
この「自分の仕事が手放せない」というのは、プレーヤー時代の仕事をマネージャーになっても続けることではなくて、自分がプレーヤーであった時代に得たスキルをいつまでも手放したがらないということだ。

例えば、インストラクターであった人物がチームのマネージャーとして、インストラクターを管理する側に回る。女性の場合、ここで部下に何かあったときに、自分がまだいつでもインストラクターとして部下をカバーできることを自分に課してしまう。こういうことが往々にして起きる。
他の仕事、たとえば営業などでも同じ、いつでも部下をカバーできることを考えて、自分の営業としてのスキル磨きを怠らない。

まずひとつの問題点は、そんなふうに片手間にマネジメントの仕事というのはできるものではないということだ。
ひとりの仕事のキャパを10がマックスとして考えてみよう。
もともと部下だった時代にあった仕事が9あって、さらにマネジメントが加わって9増えたら、合計は18になってしまう。実際には、その仕事は部下に任せるので、9はやってこないとしても、いつでも部下の代わりになれるように逐一チェックしていたら、5ぐらい+マネジメントの9で14となり、やっぱりキャパオーバーとなる。

こういう仕事の仕方でマネージャーになると、想像がつくと思うが、もうこれ以上昇進したくないと思うようになる。
だいたいの女性があまり昇進を望まないのはこのあたりの仕事の進め方にもあると思う。

このことは、さらにもう一つ大きな問題を産む。
彼女はもうマネージャーであって、プレーヤーではない。スポーツで言えば、監督であって選手ではない。いつまでも監督が出たり入ったりすることを期待して、選手を監督に上げる会社はない。
監督には監督の勤めをしてほしいと会社は考えるだだろう。

磨くべきスキルはマネジメントスキルであり、選手に何かあったときに速やかに交代の選手をアサインできるようにしたり、選手に問題が起こらないように管理するのが仕事なのである。

もしも仮に監督と選手ができるような人材がいたら、それは会社にとって好都合な便利な人であるので、逆にそこから先のキャリアは狭まってくるであろう。
(会社は「そりゃ、どうもありがとう」と言うだろうがそれについて評価はしてくれない。だって、大体の場合、評価者は男性であることが多いし、そもそも彼らにはそんな発想がないので、「彼女は好きでやっているのだろう…」ぐらいにしか思われない。
逆にあなたを伸ばそうとしてくれる素晴らしい上司なら「それは君の仕事じゃない」とはっきり注意してくれるだろう)
そもそも半分プレーヤーで、半分マネージャーであれば、半分しかマネジメントスキルは学べないのだから、すべてをマネジメント業務に費やしている他のマネージャーに比較すれば、劣ることはしょうがない。
プレイングマネージャーを会社が求めてきている場合にも、あくまでこれは部下の仕事をカバーすることが求められているのではない。マネージャーという職位があるからこそできる交渉や調整力を期待されていると考えるべきだ。
今までのやり方がうまくいっていたから、あなたはマネージャーに昇進できた。次の昇進は今までと同じやり方でなくてはダメだ。
何かを手放さければ、あなたの中に空間は生まれてこないので、新しものが入ってくる余地がない。
もうあなたは次のステージにいる。選手であった自分を捨てて、新しい自分の役割を見出そう。

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