コーチング心得帳

ここ数週間、これからコーチになりたい!という方の練習のために、クライアントを役を何度かお引き受けしました。
クライアントとして、頭を整理してもらうことも有難いし、何よりも他の方のコーチングの仕方を見ることで私自身が勉強になることがたくさんあります。
そんな得難い経験の中から気づいたことを以下に書いていきたいと思います。

1.聞き上手だけではダメ。

コーチングはクライアントの話を引き出すことによって、クライアントの自己説得により行動を起こさせるというものですが、ただただ聞いていると、クライアントは自分の通常の視野からなかなか出ることができません。
そこにはクライアントを「ハッとさせる」質問が必要です。コーチが質問を発した瞬間にクライアントがぐーっと自分の中を探し始めるそんな質問が理想です。

2.質問リストを作る
質問はかなり高度なスキルです。
そして、パッと思い浮かべるには結構な経験が必要です。そのためコーチは常に自分自身の質問をリストを作りアップデートする必要があります。
私も日々、本を読んだときなどに効果的な質問を見つけると必ずメモします。こういった地味な努力が質問力を高めます。

3.事前にクライアントの状況を確認しておく

セッションの時間はあっという間です。クライアントにセッションにあたっての気持ちを高めてもらうためにも、また事前にセッションを想定しておき準備をするためにも、事前にヒアリングシートのようなものを記入してもらうのは非常に有効です。
私のところでも必ず事前にヒアリングシートを記入していただいています。記入する際に、自分自身を振り返って自分の言葉で、今の状態を表現してもらいます

4.アイスブレイクはほどほどに

アイスブレイクというのは、研修やセッションで導入の際にリラックスしてもらうために、セッションとは別の話をしてみたり、少し身体を動かしてもらったりしたりとそんなことなのですが、これは結構な経験が必要です。
アイスブレイクからセッション移るのに、ものすごく時間がかかってしまって、セッションの時間が無くなり、本末転倒だったというケースもあります。
アイスブレイクは事前にきちんと準備をしておく、もしくは苦手であればいきなりセッションに入っても問題ないと思います。
上述したアンケートは、最初のアイスブレイクにも結構使え、すんなりセッションに入ることもでき、そういった面でも活躍してくれます。

5.クライアントを信じる

コーチングの研修の中で、クライアントの力を信じることが大切であると繰り返されるため、セッションの中でクライアントにそれを伝えることがあります。
・・・・が、初めて逢った人にそんなこと言われてもね?というのが率直な感想ではないでしょうか。
私はかなり違和感を感じました。
私は最近思うのですが、この「クライアントの力を信じる」というのは、個別のクライアントをというよりも、人間の持つ自己実現能力をコーチが信じきるということではないかと最近思うのです。
「だからこそ、あなたにも(クライアントにも)必ずできる」という言葉がくるのではないでしょうか。

クライアントに何かを発するときは、本当にコーチが心から思っていることのみを話すべきです。(私は、いつも自分の中でそれを「腹落ちした言葉」と読んでいます)

これからコーチになろう!とかたくなり、テキスト通りにとにかく行こう!というのが全体の印象でしたが、コーチングはもっともっと生々しいものです。
コーチ自身が素を出すことによって、初めてクライアントの素を引き出すことができます。
あまり教科書にとらわれず、ぜひ伸び伸びとセッションに挑んでみることがコーチングスキルの上達には早いのでは…感じました。
私自身も気づきが多くて、非常に良い経験になりました。

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