銃・病原菌・鉄(上) 1万3000年にわたる人類史のなぞ

「ピュリッツァー賞」、「国際コスモス賞」(←この賞はなんだかググってみてもよくわからなかった)、そして朝日新聞「ゼロ年代の50冊」にて、村上春樹の「海辺のカフカ」を抑えて、見事1位。

・・・という何やら、すごい本。

副題を見ても、なんだか難しそうな歴史とか、文明の話って感じー。
・・・・と敬遠することなかれ!

私たちの1万3000年の謎を著者の持つ生物学、文化人類学、言語学などの知見によって非常にわかりやすく興味深く道案内してくれる本である。(ちなみに文庫サイズだが、文字は比較的大き目なのも見やすくて、Good)

こんな素晴らしい本を文庫で出してくれるなんて!草思社っていい仕事するなぁ。
高校生・中学生の夏休みの必読書とかに入れたい感じ。
私にとっては、2012年読んだ本のベスト3に間違いなく入るという感触を得ています。

本書は著者の要約によれば、この本は以下のような内容なのだが、
「歴史は、異なる人々によって異なる経路をたどったが、それは人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人びとの生物学的な際によるものではない」

じゃぁ、どうして鉄器を最初に発明した人が世界征服していないの?古代から文字のある高い文明を持つ国が、経済地位が今現在高くないの?
とか、考えてみると、結構疑問がわいてくる。

だいたい、最初に植物を育てようと思った人ってすごいよね、だってなにが育つのだって、ある程度時間必要なんだから、種から芽が出てくることに気付いた人もすごいと思うなぁ。
食べられるものと食べられないものを分けられたとしても、そのことを伝承する手段が口述以外ない時代があったわけで、でもそれでも進化しちゃうんだから、さらにまたすごいなぁと思うのです。

私はこの本を読んでから、何を見ても、
「最初に誰が、何のきっかけでこれを始めだろう?」と考えるようになり、冗談抜きで、何を見ても、世界ってすごい、あちこち不思議だらけになり、ぼーっとそのことについて考えるようになり、ますますぼーっと度が上がりました。

これだけ知的好奇心を刺激してくれる本はなかなかありませんなぁ。

ちなみに私、歴史とか地理とか全然得意じゃないですけど、十分楽しめました。ちなみに上巻は文字が生まれる前までなので、細かい歴史とか知らなくても全然OKです。というか、このあたりって、あんまり学校で教えてくれなかった気がします。

旅行も面倒なので、好きじゃないのですが、あちこち行きたくなりました。なんだよ、アステカってすごいじゃん・・・・みたいな。

この本で人生ちょっと変わった気がします。

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