逗子日記:二〇二三年五月 蚯蚓出 (みみずいずる)

地震の揺れで起きる朝。
夫は既に起きていたよう。
犬は布団の上で、キョトンとしているが別に怖がる様子もない。
逗子は震度3。
津波の心配はないようだが、先日の大雨の後で山側の崖崩れは大丈夫だろうか。

朝食は、昨日炊いた筍ごはんの残り、アジの開き、きゅうりのぬか漬け、鳥の茹で汁ベースの豆腐と干しえのきのスープ。

地場産のきゅうりが出回るにようになると、夏が近づいていることを実感する。

在宅予定だった夫は、外出に変更し、8時過ぎには出かけていった。

そこから1時間ぐらい掃除と洗濯をしながら、ベジブロス作り。
今日が燃えるゴミの日だったことを考えると、昨日作っておけば野菜くずがまとめて出せたなぁ。

4月に提出した大学の課題が合格したのでとりあえずホッとするが、今日からまた新しい課題の提出期限に入っている。
ここから一週間ほど、定例ミーティングの参加の仕事以外はパスして課題やらないと。
今回は郵送提出なので、ぎりぎりにオンラインで投げ込むというのができないところが、やや厳しい。

大学の課題に1時間ほど取り組み、庭に出て、昨日夫がご近所から分けてもらったというカーネーションを余っていたプランターに植え替える。
こちらに住むようになって、いろんなお裾分けをいただく機会が増えたけれど、一番ビックリしたお裾分けだ。

5月のこの時期に蕾もなくて、今シーズン咲くのだろうか?
ネットで育て方を読むと、冬を超えさせるのは結構難しそうに思えるのだが。

お昼ごはんは、簡単にパスタで済ませる。
このところずっと続いている頭痛が今日もまたひどいので、薬を飲んで30分ほど横になる。

起きて慌ててお化粧して、Zoom会議に参加(英語)。
このところ、毎日30分ぐらい色んな関係者と話していて、ようやく状況が把握できてきた。相手がアジア圏なので、時間調整にあまり手がかからないのが有り難い。
30分のミーティングも、英語になると、1時間半ぐらい集中して日本語のミーティングに出るのと同じぐらい疲れるのが難点。

コーヒーを淹れて、ご近所のお菓子屋さんのクッキーをおやつにして休憩。
お供は、柚木麻子さんの「とりあえずお湯わかせ」

「らんたん」を読んだときに、シスターフッドがテーマなだけでなく、ものすごくジェンダーについて考えている作品だなとは思ったが、このエッセイを読んで、なるほどそういうことか‥とわかる部分が多く、舞台裏を少し見せてもらった気がする。

肺が弱いことでコロナ禍は外に出ることも人に会うこともままならず、しかもそこに初めての育児が重なる‥という家事と育児が物理的に大変だっただけでなく、気持ちを明るく保つことの大変さが伝わってくる。

私の周囲は、自分自身を含め、子供もある程度大きくなっている人が多いし、人に会わないことがストレスになるタイプの人が少なく、どちらかといえばコロナ禍で、帰省や、付き合いのイベントごとがなくて静かでいい‥みたいな人が多かった。
コロナ禍を振り返っての印象というのは、随分と人によって差があるのだろう。

縁側でぼんやりコーヒーを飲んでいたら、突然空が暗くなってきたので、慌ててくるみ(ミニチュア・シュナウザー5歳)と散歩。
今日の挨拶は、「もうすぐ降りそうですね…」という声掛けだ。

帰宅すると同時に雨がザーッと降り出した。

晩御飯は、茹でてある筍を使って、夫が青椒肉絲を作ってくれるというので、私はカリフラワーとゆで卵のサラダと、野菜のぎゅうぎゅう焼きを久しぶりに作る。
ぎゅうぎゅう焼きはなるべく水分の出ない野菜を使ったほうが良いことを忘れて新玉ねぎを使ってしまったら、かなりの水分が…。
でも、トロトロになった新玉ねぎが全体を保温してくれて、熱々のまま食べられた。これはこれで有りかも。(失敗には常に前向きだ)

クラフトビールを飲みながら晩ごはん。
そういえばそろそろコエドビールのセットも届くはず。
最近、ANAカードのマイルは全部お酒に替えている。
基本、旅行もあまり好きではなく、出張もないので、使い道が見いだせず、今の我が家には一番良い使い道のような気がする。

食後に「とりあえずお湯わかせ」を読了。

ジェンダーとかフェミニズムについて、「嫌い」とか「苦手」というのはないつもりだし、若い頃から上野千鶴子さんを始めそれなりにフェミニズム関連の本も読んできた。
ただ、最近は括りが「女性」と大きくなることで、どうしても対立項としての「男性」が生まれてしまい、それが返って分断に繋がるのではないかと云う気がしている。

大きな枠で括られるのが、個人的に好きじゃないというのも影響していそうだ。
「若者と老人」もそうだし、「日本と中国」「白人と黒人」みたいなのもそう。二項対立に持ち込まれてしまうとグレーゾーンがなくなり、必ず自分はどちらかの所属になってしまい、敵味方に強制的に振り分けられるのに違和感を感じる。

「自分と相手」という個人同士の括りじゃ、大きな議論にならないというのもわかるのだけれど。
どこか居心地が良くない。

21時就寝。

昨年同時期の日記

逗子日記:二〇二二年五月 蚯蚓出(みみずいずる)

筍の酒粕味噌漬け作りそこねた。
着物の衣替えをそろそろしなくては…。
そういえば、娘たちが今のマンションに引っ越してちょうど1年ぐらいだ。
引越し当日は、新居でひたすらダンボールを開けて、荷物を片付けた記憶があるけれど、その間に孫たちはどうしていたんだろう?
娘が別の場所で世話してたのかな?
1年前なのにもう記憶も怪しい。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

  1. 逗子海岸からの富士山

コメント

コメントをお待ちしております

HTMLタグはご利用いただけません。