逗子日記:二〇二三年十二月 熊蟄穴 (くまあなにこもる)

5時起床。

しばらく前に夫が自宅で倒れ、この機会にと11月に数年ぶりの人間ドックを受けた。
胆嚢にちょっと問題がありそう+胃の壁が厚いという結果が戻り、精密検査を受けるように‥という結果が届いたたので、今日は朝一番でお隣の市の総合病院に寄ってから、仕事に行くという。

夫と別々の朝ごはんは、昨日夫が葉山ステーションで買ってきてくれたお惣菜のナポリタンと牛すね肉の煮込みをレンジで温め直していただく。
うん、これは、朝ごはん向きじゃないね。

午前中のルーティンを片付けて、図書館へ予約の本を引き取りに。
3冊回ってきたけれど、そのうち2冊はパラパラめくると必要なさそうな本だった。
図書館って読みたい本を読むというよりも、読まなくて良い本を買わなくて済むところが有り難いと思う。

今日はもう何年着ているのかしら、この着物‥というぐらい長く着ている紫の地に縦縞の入って木綿の着物に、青い角出しの帯。
この帯も同じぐらい長い気がする。30代から身につけているような気が…。
着物を着ている日は、気持ちがシャンとしつつも落ち着く。
笑顔を作ると特に何もなくても、ハッピーな気分になるという研究結果をどこかで読んだが、それに近いかも、背筋が伸びて身体の中心部が温かいことから引き起こされている気がする。

図書館と食材の買い出しぐらいだから、歩く距離も短いので草履で出掛ける。
犬の散歩では、引っ張られることもあり転ばないように地下足袋やスノーブーツなどラクな履物ばかりなので、たまに草履や下駄を履かないと、和装の履物での歩き方のコツみたいなものを忘れてしまう。

夫から連絡が入り、本日の総合病院で受けられる検査は全部受けたけれど、そこでは受けられない検査があり、また別の大きな国立病院への紹介状が出たそうだ。
国立病院では、胃の外と粘膜の間に再度特殊な胃カメラで針を刺して細胞を取ることを試し、取れなかった場合は、状態を確かめるためも合わせて開腹手術になるとのこと。

夫は病院後、そのまま仕事に直行する予定だったが、一旦戻ってきて色々と病院で聞いてきた話を説明してくれた。

内容としてはとりあえず、胆嚢は石があるようだがこちらは様子見で大丈夫。
問題は胃だけれど、今日見た感じでは胃がんの可能性はほとんどなしだが、胃粘膜下腫瘍の可能性があるとのことだった。

正直、何が起こっているのか話を聞いてもピンとこないのだが、倒れてすぐに人間ドックを受けさせ、とにかく早く病院行って良かったということだろうと思う。

「一病息災」という言葉があるけれど、私のように元から身体が弱いと、しょっちゅう身体が悲鳴をあげるので、無理して頑張るというのができない。
友人・知人に「無理しちゃ駄目だよ」とよく声を掛けられるが、そもそも無理というのは丈夫な人にしかできないんだから、私には無縁なのだ。

夫も私と結婚して、タバコも止め、食生活も運動習慣も随分とまともになり生活も規則正しくなったけれど、そもそも酒量は減らないし、1年半ぐらいほとんど休みもない高プレッシャーで、そこに老化がじわじわくるのだから、いくら丈夫な人でも何かしら出てきてもおかしくない。

というような話を、一緒に犬の散歩がてら歩き、夕焼けを眺めながら逗子駅まで送っていく。
今日は、以前の地元:錦糸公園犬散歩仲間の忘年会で、なぜか夫のスケジュールに合わせてこの日に開催されることになり、行かないわけにも行かず‥と言いながら、改札を通り抜けていった。

CTのための造影剤飲んで、胃カメラやって、焼肉の忘年会に出るって、どれだけタフなのか…。
丈夫な人の思考って、虚弱な人と全然違うらしい。

散歩から戻ると、週末のオンライン・ワークショップの材料が届いていた。
本の修繕について学ぶというこのワークショップ。

自身の卒業制作の一貫でもあるのだが、果たしてオンラインでどこまでついていけるかちょっと心配。

しばらく前にご近所さんから葉唐辛子の佃煮をいただいた。
昨年だったか、一昨年だったか私も葉唐辛子を直売所で見つけて佃煮にしたのだが、葉っぱと茎部分、唐辛子部分を分けるのがあまりに面倒だったのでそれ以来やっていないので、有り難いです‥とお礼を伝えたら、今度は、手に入ったから‥と、葉唐辛子の下茹でした葉を分けていただいた。

逗子のご近所さんって皆さん親切過ぎて、驚く。
葉っぱだけならまだしも、下茹でまでしてくださったとは…。

夕方から葉唐辛子の佃煮を作る。
明日の朝は、白ごはんを炊いて、葉唐辛子の佃煮と大根のぬか漬けに具だくさん味噌汁にしよう‥。
夫は朝イチから、また胃カメラになるので朝ごはんは食べないそうだから、焼き魚を焼く必要もなし。
夫が病気かもしれない‥というなら、妻は元気でいないとね。

日中は家事を中心に随分とバタバタしていたので、夜はひたすら卒業制作。
もはや優先順位をつける暇もない感じで、「なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣」のやり方になりつつある。

仕事の山の崩し方

昨年の同時期

逗子日記:二〇二二年十二月 熊蟄穴 (くまあなにこもる)

昨年の熱い逗子市長選はこの時期だった。
ずっと暮らしていた江東区の区長選は長年変わり映えしなかったけれど、逗子はスゴイな‥と選挙活動見ていたが、今年の江東区は公職選挙法違反による前区長の辞任があり、再度区長選となり、つい先日無所属新人の方が新しい区長となるなど大きな動きがあった。

一昨年の同時期

逗子日記:二〇二一年十二月 熊蟄穴(くまあなにこもる)

一昨年の記事を読むと、今年の冬はやっぱり温かいようだ。
湯たんぽはまだ布団には使っていないし、まだトレンチコートで過ごせている。

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