逗子日記:二〇二三年十月 菊花開(きくのはなひらく)

五時前起床。
目が覚めるなり、風邪をひいている気配がないかセルフチェック。
鼻が出るのは秋の花粉症、頭の重さはおそらく気圧。寒気もないし、だるさもないから恐らく風邪はひいてなさそう。

なぜそんなことが気になるかというと、昨日風邪をひいた孫たちのお世話で夕方から晩までしていたから。
娘夫婦のスタッフも体調を崩しているメンバーが多く、娘も休んで子どもたちの世話をするわけにもいかず、私が召喚された。

上の孫は熱も高くて、かなりしんどい様子…でも横にはならない。
熱の高さからいってインフルエンザでも全く不思議ではない。
くっついていると少し安心するのか、Youtubeを眺めながら、ソファでべったりくっついていたり、時折泣いて(泣くというよりも、涙が流れてきてしまう‥という感じのなんとも悲しい泣き方だった)、抱っこをせがむ。

下の孫は鼻は垂れているものの、熱はなさそうで食欲もあり、遊び相手がきたことであれこれオモチャやら絵本やらを引っ張り出しては、これまたソファでべったりくっついていた。
風邪っぴきの孫2人にソファでベッタリと挟まれて、この状況で風邪が伝染らないってあるかな?と思いながら、気休めだろうと思いつつ不織布のマスクをしていた。
今日も状況によっては召喚されそうなので、起きるなり風邪のチェックをした‥というのが冒頭の話。

今日からまた夫は不在になるので、私が体調を崩すとややこしい。
色々なことが億劫になり、ろくにご飯を食べなくなるので、あとで簡単に食べられる食材の買い出しだけは済ませておこう。
食べなくなるとエネルギーが枯渇して犬の散歩に出るのが、ひどくキツく感じられる。
とりあえず、卵はたくさんあるのでゆで卵を四個作っておく。

カラダが弱ったときに家が汚いと、気分も暗くなり、気分に引きずられて具合が悪くなるタイプなので、今朝は掃除機+拭き掃除も。
体力があるうちにやれることはやっておこう。
風邪から逃げられても、今日も明日も気圧の変動は激しそう。

近所のあちこちで金木犀の香りが漂い始めた。
我が家にも金木犀の細い木が庭にあって、さて、どうだろう?と見てみたら、かなり大胆に植木屋さんに剪定されてしまっていた。
剪定後に、やけにそのあたりがスッキリしたなぁ‥とは思っていたのだが、それが金木犀だとは気づいていなかった。
今年は我が家の金木犀はだめかも知れない。
香りのほとんどない銀木犀は、剪定をうまく免れたのか、白い小さな蕾をつけている。

お風呂で本日配信の「セクシー田中さん」の七巻を読む(2023年読了 147冊目)。
魅力的な登場人物が多くて、登場人物の一人ひとりがキャラだけでなく絵としても区別がつけやすいのがこの漫画の魅力の一つだ。

ドラマ化もされるらしいというので、ちらりとドラマのキャストを眺めたら、案の定一人も知らなかった。

先日、話題のジャニーズ事務所問題で社長の東山氏はともかく副社長の人は顔も名前も知らん‥と、友人に話したら、「そんな人いないよ」と言われたが、まぁそのぐらいテレビを見ていない生活ってことなんだから、キャリアの長い年配の人が出てこないかぎり、ドラマで知っている俳優を見かけることはない。
補足するとジャニーズに関しては、SMAPまでしか顔を名前は一致せず、後はグループ名も個人名も聞いたことあるな…止まり。
SMAPだって、たまたまある日姪っ子たちと24時間テレビみたいなのを見ていて、彼女たちに、「じゃぁ、これ誰だ?」って何度もクイズに答えさせれて、強制的に憶えさせられたぐらいだ。

9月の半ばから先週までほぼ毎朝、Twitterに読了投稿をしていたが、今週からストップ。
他のSNSも今週から全部ストップ。
先週まで、FacebookもInstagramも結構こまめに投稿して、やり始めると時間取られるな‥と思ったのと、しばらく投稿して生きているらしい・・ぐらいは伝わったと思うのでまぁいいかなと。

SNSは止めてみると、情報発信よりも情報収集に使っていたんだなと改めて気がつく。
とはいえ、定期的に追わなくてはならない情報も今の私には特にないので、必要なときに調べれば良いだけだ。

SNSを含めできるだけ、デジタルガジェットを使わない暮らしにしたいなと思っているのだけれど、全部使わないのは現実的ではない。この日記だってデスクトップPCで書いているし、PCなければブログのアップもできないし、地図だって調べられない。
それでももう少し減らせればな‥と足掻いてみようかと思っている。

バタバタ家事を片付けていたら、娘から今日は別のスタッフが入れることになったので、孫の世話は自分でできます‥という連絡がきたので、お役御免に。

ホッとしたら、なんだか頭痛がひどくなってきた。
どうやら爆弾低気圧のせいらしい。
とりあえず、昼前に食材だけ仕入れに出かけ、具合悪くてもレンチンでなんとかなりそうなものばかりで冷蔵庫をそれなりに満たして、ホッとする。

課題提出期限が迫っているのだが、頭が回らないでPC作業をすると単なるネットサーフィンになって、ますます頭が痛くなるので、こういうときは紙の本を読むのが一番。
どうせこの調子で課題に取り組んでも、やり直しになるだろうし、気がつけば今週もそれなりに忙しかったので、今日の午後はお休みにする。

積読になっていた「創刊75周年記念別冊 暮しの手帖」をパラパラ眺める。
この雑誌を立ち上げた花森安治氏については、大学の課題で取り上げようと何冊か本を読んだので、この記念号も知っている話が多かったが、足元の暮しを大切にするというこの雑誌のコンセプトとその変わらないデザインにホッとさせられる。

図書館から借りてきた「サカナ・レッスン 美味しい日本で寿司に死す」の続きを読む。
「ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室」で有名なキャスリーン・フリンが日本にやってきて、魚の扱いと寿司つくりを学び、築地市場を回ると聞けば期待値も高まるばかりだったが、その期待を裏切らない面白さと読みやすさ。
こういう料理本(ジャンル違うかも・・)を書く人って日本で似た作家もしくは料理家がちょっと思いつかない。

縁側で陽に当たって、紙の本を読んでいたら元気になってきたので、犬と海岸までお散歩。
このぐらいの季節が海で飲み食いするには一番良さそうに思う。

昨年同時期

逗子日記:二〇二二年十月 菊花開(きくのはなひらく)

昨年のこの時期は、まだ仕事もミーティングも多くて、こんな時期にレヴィ・ストロースの「悲しき熱帯」など読み切れるわけがないのだが、忙しいと冷静じゃないので、こういう時期にも頑張って読まないと、一生読めないなどと思ったりする。

忙しいと本当に頭悪くなるタイプなのよね、私。

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