逗子日記:二〇二二年九月 鶺鴒鳴 (せきれいなく)

4時半前起床。
このところ、チロチロとしか鳴らなかった目覚まし時計は全く目覚まし音がしなくなったようだ。電池がないのでは?と夫は言うけれど、電池の問題なら、時計も止まりそうなものような気もするけれど、どうだろう。
デザインは良いのだけれど、内部のつくりが明らかに雑なので、そのせいのような気もする。

スケジュールを眺めると、ミーティングが3本。
Webサイトのレビュー、契約書の作成、簡単なリサーチなど、机の前にいる仕事ばかりのようなので、今日は久しぶりに着物にしないと腰に負担がかかりそう。

まだ手を通していない小千谷織物の着物があるので、そちらと紺地に刺繍のされた名古屋帯で、麻の長襦袢は白地に撫子色の糸でとんぼの刺繍のついた半襟がつけてあるので、そのままそれを。帯揚げと帯締めは、母がいつぞやプレゼントしてくれた石竹色のグラーデーションのものを使うことにする。

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夫と犬が朝の散歩に出掛けている間に、ヨガと瞑想。

夜のうちに雨が降ったので、庭の水やりはなし。雨のあとは、本当は草抜きをしたいけれど、今日は忙しいのでパス。

お風呂で、「クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法」を読む。
ちょうど1年前にキャンペーンで半額で購入して、途中まで読み、デザイン思考の丁寧な説明がむしろ冗長に感じられ、途中でそのままになっていた。
最初から読み返して、本日現在50%読了。

ビジネスの世界で、デザイン思考は一時、随分と流行ったが、うまく活用できなかったという企業も多いだろう。
私が見ていて、うまくいっていないケースは、「言われたのでストーリーボードらしきものを描きました」「言われたのでプロトタイプらしきものをつくりました」「観察しましたけれど、特に発見はありませんでした‥」。
それぞれのステップの中で試行錯誤しないから、気付きがうまれない…考えるためのステップが単なる作業になっているので、デザイン思考の考え方を入れても入れなくても、提供するサービスや商品にこれまでと何も変化がなく、品質も変わらず、むしろ慣れていない分、時間がかかりました‥というのが多い気がする。

この手のものはやり方を知ればできるというものではなく、組織の文化を変えるという気概がないと「デザイン思考風」で終わってしまう。

ファシリテータで数年前に入って、うまくデザイン思考が定着した会社は、部門のトップが絶対にこのやり方にする‥これまでのやり方を止めるリスクを取りつつ、諦めずに粘ったからだと思うが(この部門はその後、社内でもっとも入りたい部門になった)、その粘りのモチベーションが維持できることがすごい‥と思う状況だった。リーダー自身に組織への高いロイヤリティと同時に危機感があったからこその実現だった。
決して、組織の心理的安全性が高い企業とは感じられなかったけれど、大企業だけあって人材に厚みがあり、こういったリーダーも出てきたのかもしれない。

朝風呂でこんな本を読んでいるのは、毎日少しは何かしら大学で学んでいるデザインの勉強をする‥というの自分の決めたルーティンの1つだから。
今日のように忙しい日は、Kindleでデザインに関連すると思われる本を読んで済ませることが多い。

久しぶりに帯を締めると、やっぱり腰がラク…。
帯締めと帯揚げは、違う色のほうが締まった印象になると着付けてみてから気づいたが、オンライン会議ではそこまで写らないし、面倒だからそのままで。
今日も30℃近い暑さになるという予報だけれど、今日のようにオンラインの打ち合わせが多い日は、周囲の音を拾わないように仕事部屋をすべて閉め切りにしてエアコンは入れっぱなしになるのだから、暑くても仕事が多い日はもっと着物を着るべきだったな‥と今更ならが思う。

予定通り、ずーっと机の前で仕事に忙殺される。

途中、東北旅行中の娘たちから連絡が入り、明日一緒に晩御飯を‥と誘われる。

夕方さらに追加の相談事を持ちかけられ、その結果細かいタスクが増えた。明日の東京都現代美術館の予定は中止して、細かいタスクを片付ける日にしないと体力がもたないな。

18時過ぎに仕事を終えて、缶ビールを開ける。Amazonでまとめて買っている350mlのサッポロのラガービール赤星は一本200円以下。
そう考えると、スタバでコーヒーとか満足度と見合わず、絶対飲めんわ‥と思う。

すぐに夕飯にする‥と言っていた夫が、今度は色んな相談事がやってきて忙しそう夕食はしばらく時間がかかりそうだ。

ニーチェアに座りiPadでマンガを読みながら缶ビールを開ける。
もう一つもチャットと電話には反応しないぞ‥と思いながら…。

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